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痔ろうの原因や症状と治療方法について

投稿日:2018年6月8日 更新日:

痔は「痔核(いぼ痔)・裂肛(切れ痔)・痔ろう」と3種類ありますが、この中で最も治療が難しいと言われているのが「痔ろう」になります。

痔とは肛門や肛門周辺に起こる病気のことで、最も多くの方が悩まれているのがいぼ痔で、次いで切れ痔になります。

つまり、痔の中でも痔ろうは非常に珍しい痔と言うことですね。

痔ろうになると非常に厄介で、セルフケアでは治すのは難しくなります。

そこで今回は、痔ろうの原因や症状と治療方法について解説していきたいと思います。




痔ろうとは?


痔ろうとは、「あな痔」とも呼ばれていて、「直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔」になります。

痔の中でも最も治療が難しいと言われているのがこの痔ろうで、肛門と直腸の境目にある歯状線のくぼみ部分「肛門陰窩(こうもんいんか)」から細菌が入り込むと肛門腺が化膿し、その炎症が肛門周囲に広がって「膿(うみ)」が溜まります(肛門周囲膿瘍)。

その後、自然に破れるか手術によって切開することで溜まった膿が排出されます。

しかし、膿が溜まっていた「瘻管(ろうかん)」が残った状態となり、直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができてしまうのです。

つまり、直腸から肛門とは別に穴ができてしまうと言うことです。

これを痔ろうと言います。

痔ろうの特徴について

痔ろうの特徴は、

  • 比較的男性に多い痔
  • 完治する方法は基本的に手術しかない
  • 塗り薬や坐薬は効果なし
  • 再発しやすい
  • 痔ろうがんや肛門管がんに発展することもある
  • 毛巣瘻や膿皮症の症状と似ている

になります。

痔ろうは比較的に女性よりも男性に多いのが特徴になります。

痔ろうになってしまうとトンネルから膿が出てくるだけではなく、痛みや発熱を伴います。

また、長期間放置するとトンネルが枝分かれすることもあり、稀にがん化することもあります。

最悪の場合手術して肛門を取らなければならない状況になってしまいますので早めに肛門科などの病院を受診することをおすすめします。

痔ろうの症状について

痔ろうの初期症状としましては、「肛門周辺の痛み」「発熱」になります。

他にも、

  • 慢性的に肛門周辺に痛みを感じる
  • 慢性的に肛門周辺に違和感を感じる
  • 肛門部が腫れる
  • 発熱を伴う
  • 肛門周辺や下着が膿で汚れる

などの症状があります。

痔ろうになるとまず初めに肛門の周辺が化膿して膿が溜まります。

そして、肛門周辺が腫れあがりズキズキと痛みはじめ、「38~39℃」の高熱を伴います(肛門周囲膿瘍)。

肛門周囲膿瘍が進行し、溜った膿が排出すると症状は少し楽になりますが、トンネルができた状態(痔ろう)になりますので常に膿が排出されます。

痔ろうやその前段階の肛門周囲膿瘍は、漢方薬や市販薬では治すことができませんので、上記の症状に心当たりがあると言う場合は早めに肛門科などの専門医相談するようにしましょう。

痔ろうになる原因はなに?

痔ろうになる主な原因は、「下痢便」などによって肛門の組織に細菌が入り込むことになります。

肛門と直腸の境目である歯状線のくぼみ部分である「肛門陰窩」と粘液を出す「肛門腺」があります。

小さなくぼみなので通常はこの部分に便が入り込むことはありませんが、下痢をしている場合は便が入りやすくなり、肛門腺に大腸菌などの細菌が入り込むことが稀にあります。

この肛門腺に大腸菌が侵入し、その付近に傷があったり、体の免疫力が低下していたりすると感染を起こしてしまい化膿してしまうのです。

その結果、肛門周囲膿瘍になってしまいます。

そして、肛門周囲膿瘍が進行し肛門の内と外をつなぐトンネルができてしまうと痔ろうになります。

下痢は痔ろうになる原因

通常の排便の場合は肛門陰窩に便が入ることはほとんどありませんが、下痢の場合は激しく便が排泄されるため、通常では入り込むことのない便が肛門陰窩に入ってしまいます。

その結果、肛門陰窩が便に含まれている大腸菌などの細菌に感染し化膿し炎症を起こして肛門周囲膿瘍になってしまうのです。

肛門周囲膿瘍になると肛門周辺の腫れとズキズキとした激しい痛みを伴い、時には発熱も伴います。

そのため、下痢便の際は必ずウォシュレットなどで肛門周辺を綺麗に洗い、清潔に保つように心がけましょう。

免疫力の低下が原因で痔ろうになる

下痢便のときに肛門陰窩に便が入り込んでしまうと必ず細菌に感染し、肛門周囲膿瘍になる訳ではありません。

基本的に肛門周辺は細菌などによる感染に対して強い免疫力を持っているので、健康な状態であればかんたんに感染することはないのです。

病気や疲労が溜まっているときで体力が低下し、免疫力が落ちているときに下痢などをすると危険なのです。

そのため、体が疲れているときや病気をしているときは、なるべく肛門を清潔に保つようにし、一刻も早く体力を回復させるように体を休ませてあげましょう。

いきみ過ぎが原因で痔ろうになる

排便時にいきみ過ぎると肛門陰窩に便が入ってしまう場合があります。

便がなかなか出ないからと言っていきみ過ぎてしまうのも痔ろうの原因になりますのでご注意ください。

女性に比べて男性の方が痔ろうになるケースが多いのは、単純に男性の方がいきむ力が強いからになります。

痔ろうの治し方について

痔ろうは、いぼ痔や切れ痔と違って生活習慣の改善や漢方薬、または塗り薬や坐薬では治りません。

つまり、痔ろうを治すには手術をするしかないと言うことです。

痔ろうの治療法

肛門周囲膿瘍によってできてしまう膿の通り道である痔ろう(トンネル)は、現代の医療では薬で治すことができません。

そのため、肛門科などで痔ろうと診断されてしまったら、一刻も早く手術を受ける必要があります。

痔ろうの診察をためらったり、痔ろうの手術を先延ばしにしていると早期治療ができなくなり、症状が悪化してしまうと手術が難しくなりますので要注意です。

最悪の場合は「がん(肛門管がん・痔ろうがん)」に発展してしまう危険性も十分にありますので、痔ろうと診断された場合はすぐにでも手術を受けるようにしましょう。

また、いぼ痔や切れ痔の場合は「肛門周辺を温める」と言ったセルフケアも行われますが、痔ろうの場合は温めると逆効果で、症状が悪化することもありますので十分注意してください。

痔だから肛門を温めれば治るなどの勝手な自己判断はせずに、上記の痔ろうの特徴や症状で説明したような症状が表れた場合は、すぐに肛門科などで専門医に診てもらうようにしてください。

痔ろうの手術方法について

痔ろうの手術方法には以下の2種類あります。

  1. 切開解放術
  2. 括約筋温存術

痔ろうの手術方法は上記の2種類が基本になります。

①切開解放術

痔ろうの手術方法の一つである「切開解放術」とは、痔ろう管(膿の通り道)に沿って出口から入り口までを切開し、そのまま縫い合わせずに解放する手術方法になります。

痔ろう管の位置が浅かったり、単純な痔ろうの場合に切開解放術が行われます。

ただし、技術のない医師が切開解放術を行った場合は、手術によって「肛門括約筋」に傷が付いてしまい「肛門が変形」したり、肛門の締まりが悪くなったりして「便が漏れやすくなる」可能性があります。

他にも、痔ろうが「再発する」可能性もありますので、この切開解放術の手術を受ける場合は、しっかりとした実績のある肛門科を選択し、経験豊富な医師に依頼するようにしましょう。

つまり、切開解放術の手術を受ける際は、安心して任せられる肛門科を見つけることがとても大切と言うことです。

②括約筋温存術

痔ろうの手術方法の一つである「括約筋温存術」とは、痔ろう管の位置が深かったり、複雑な痔ろう管の場合は、切開解放術では「肛門括約筋」を傷つけてしまう可能性がありますので、このような場合にはこの手術方法が選択されます。

括約筋温存術は、肛門括約筋には一切手を付けず、膿が通る痔ろう管の出入り口部分のみを取り除き、入り口のみを縫い合わせる手術方法になります。

最近では、各病院で手術方法がそれぞれ工夫されており、患者の負担が少しでも減るようになっています。

また、昔と比べて術後のトラブルが起こりにくいようにもなっていますので、痔ろうの疑いがあると言う方は一刻も早く肛門科を受診するようにしてください。

痔ろうを放置すると肛門管がんになる可能性もある!?

痔ろうは手術をしないと治らない痔になりますが、手術を避けている方や、痔ろうの症状が出ているにも関わらず診察をためらっている人も少なくありません。

しかし、痔ろうを放置することで症状が悪化してしまい、治療が遅れてしまった場合には「肛門管がん」に発展する危険性があるのです。

肛門管がんは、肛門の奥の粘膜や肛門手前の皮膚部分に腫瘍ができる病気で、日本ではそれほど多い症例ではありませんが十分注意する必要があります。

肛門管がんになってしまった場合の治療に関しましては「人工肛門」を作るための直腸切断術が行われることが多くなります。

そのため、痔ろうは放置せずに症状が出ている場合は今すぐにでも肛門科に相談することをおすすめします。

まとめ

痔ろうは痔の中でも特に注意する必要がある肛門の病気で、生活習慣の改善や漢方薬では治すことができません。

そのため、痔ろうの症状が出ている場合は一刻も早く肛門科で診察を受けるようにしましょう。

痔ろうは恥ずかしい病気なので病院を敬遠しがちですが、放置していると痔ろうがんや肛門管がんになる危険性もありますのでご注意ください。

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